ツバル写真集・地球温暖化でツバルは沈むか?

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初めてツバルを訪れて1年後、再度ツバルを訪れた際に連れて行った時計です。オメガのスピードマスター・マークV。フルオリジナルコンディションですが、外装の状態はあまり良くありません。結構傷だらけ。

オメガのスピードマスターは、機械式時計のいわば定番として人気が衰えることは無いようですが、マークVを知っている人は、結構マニアでしょう。マークVは1984年に、おそらくはドイツを中心としたヨーロッパで発売された時計。1984年といえば、クォーツ時計(電池を使う時計)全盛期。機械式時計にとってまさに“冬の時代”。そんな時代に発売されたスピードマスターのスペシャリティなのですが、作りは実は結構安っぽいんです。この時代に高価なぜんまい時計を出してもウケないとふんだのではないでしょうか。

実に裏ブタはねじ込み式ではない、いわゆるポコ蓋。ブレスはプレス加工の安っぽい物。本体とブレスの結合は打ち込み式のピン。表面仕上げは“チタン風”を狙ったのか、ザラザラしたサンドブラスト仕上げ。現在(2009年)の目で見ればなんとも安っぽい感じ。

1984年と1985年の2年間のみ製造された『幻のスピードマスター』なんて言われ方をすることもありますが、売れなかったので短期間で製造を止めた、もしくはそもそもスポット生産的な製品だったのではないでしょうか。

一方で、文字盤のインデックスはアップライド。中身はレマニアムーブをオメガが独自にリファインした綺麗なCal. 1045ムーブ。何より流線型のケースは、このモデルオリジナルの物。機械式時計冬の時代の面白いモデルだと思います。

この個体は、2004年にネット通販で買いました。今はもう廃業した店です。買う際のメールのやり取りでは、「この商品は正直、状態は良くないです。もちろん、現状でクロノの作動を含めて不具合はありませんが、OH歴は不明。状態の良い物をお望みならお勧めはしません。その分お安くはしてますが。」とのこと。確か12万円位。まぁ、正直な良い店だったと思います。この店からは他にも数本のスピードマスターを買いました。

この個体は、購入後も特に不具合無く使用すること約2年。購入時に“あまり状態は良くない”と言われたのに、2年間元気に動き続けたのが逆に不安になってOHに出しました。当時私は長崎市に住んでおり、どこに出すか迷ったのですが、家の近くの“町の時計屋”に出しました。スイスに研修に行ったこともあるというオヤジのいる時計屋が家の近くにあったのです。

長崎にはオメガの正規サービスセンターはありません。もちろん正規ディーラーはあるので、そこを通してサービスセンターに送ってもらうことは可能なのですが、エンジニア氏と話ができないのではあまり意味がありません。

OH期間わずか2週間。値段も正規よりはかなり安かったです。オヤジ曰く「オメガはパーツを供給してくれるからね。OHも楽だよ。」以来、快調に動くこと5年。そろそろまたOHの時期ですね。今は東京に住んでるんで、銀座(ニコラスハイエックセンター)に出しますかねぇ・・・(ただし、オメガの正規サービスセンターに出すと『スイス送りの刑』になる可能性大)。



      
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『地球温暖化でツバルは沈むか!?2008』